総合診療科は、全国の総合病院においてプライマリ・ケアを担当する診療科として設置されている。担当医は、総合診療医または総合診療専門医である。
我が国は、高齢化が進み疾病も重なり複雑化し、プライマリ・ケアの診断が難しくなってきている。ただ、病院によりその総合診療科の意味もまちまちで統一された基準は存在しない。専門医に振り分けるための窓口としての機能のみが多いようにも思われる。本来の総合診療科は、専門医に振り分けて終了ではなく、特に複数の疾患を患う患者に対して的確な診断治療を行う専門性が求められると考える。
日本プライマリ・ケア連合学会は、日本家庭医療学会、日本プライマリ・ケア学会、日本総合診療学会が合併し設立された。同連合学会では、プライマリ・ケア認定医制度を実施している。総合診療の専門医としての位置づけと方向性には期待するところ大である。
一方、日本病院総合診療医学会でも「総合診療医の臨床を深める場になると共に、総合診療医が総合診療に関する領域の研究推進を通して国民の健康増進に貢献することを目的としています。そのためには、テーマをしっかり持った研究を行いながら、総合診療医としての臨床を行っていくことが最重要だと考えています。」として若手医師の養成に力を入れている。
詳しくは各学会のホープページを参照ください。